王族の血が流れていても魔力は全て奪われて、成人の儀式までに自力で魔力を見つけ出して王の前で披露しないと……私は呪いに食われてしまう。


この醜い姿で一生暮らさなきゃいけない。



「禁断の恋をした私は火炙りにされこの世を去った。……この子を残して」


『……』


「もう少しで、国を崇め清めるための儀式がある。それが唯一王の前に立てる最初で最後の一度きりの舞台。そこでこの子は王に力を見せ、呪いを解いてもらわなければならないの」


『力を?』


「ええ。でもこの子には魔力はない。だけどアタシは、最期にこの子に託したの」


『……何をだ』





「唄よ」