どんよりと重い胸の鉛を沈めたまま、とぼとぼと学校の門を出る。 半分くらい歩いたところで、ハッと立ち止まる。 「やっば!今日、金曜日だ!」 歩いてきた道を逆走し、息を切らしながら校舎に入る。 家庭科室の冷蔵庫からニンジンとキャベツを取り出し、急いで校舎裏のうさぎ小屋に向かう。 「あっ…」 思わず言葉を失った。 そこには、なんと珠樹くんがいたのだ。