暗黒王子と危ない夜


当人のあたしを置いて、ふたりの話はどんどん進んでいく。

まともに喋ることもまならないってほど、ひどくはないと思いたいんだけど……。



「ほんとは異性に不慣れな、可愛い乙女なのにね!」

「恥ずかしがり屋さんだし〜すぐ顔赤くなるし〜」


「これを世の男子が知れば……!」

「っ、やばい〜 戦争じゃ〜。萌ちんを狙って戦争が起きる〜〜」


妄想の世界に浸るふたりは、一度こうなるとなかなか抜け出してくれないから困る。



「もうやめてよ……恋とか、まだいいもん」

「だめ!せめて好きな人つくろ? ね?」

「最近気になる人は〜? ねえ〜」