暗黒王子と危ない夜


本多くんや椎葉くんの、他の人とは明らかに違うオーラにいちいち気圧される。

彼らを“特別”に感じるのは、恐ろしく顔が良いからだとか、そんな単純な理由ではない気がする。

例えば、生まれ育った環境の違いとか……。



「知らねぇの?」

「ううん、知ってるよ……っ」

「ほんとか?」

「み、三成くん、」


名前を口にしただけなのに、首のあたりから熱いものがぐわっと這い上がってくる。


「せーかい」

笑いを含んだ声が隣から聞こえて。


「安心した。俺が一方的に知ってるとかだったら恥ずいからな」


幸い辺りは薄暗い。
赤くなっているであろう顔を見られなくてよかった。