暗黒王子と危ない夜


……相変わらず話は読めないけれど、背中にぞくりと寒気が走ったのはたしか。

思わず一歩後退ったタイミングで、椎葉くんがこちらに視線を移した。



「悪かったな、本多がいろいろ巻き込んだみてぇーで」

「えっ、いや」

「今日は俺が送ってくから」

「あ、ありがとう、ございます」


とりあえず頭をペコペコさせていると、ふたりに同時に笑われた。

ついさっきまでとは打って変わって、急に穏やかになった空気に、またしてもついていけず。


「なんで敬語なんだよ。タメだろ? てか同じクラスだろ?」