暗黒王子と危ない夜


狙われてる……。
なんだか怖いことを話している。


会話に交ざることはできないあたしは、ただふたりのやりとりに耳を傾けるだけ。


険悪な表情の椎葉くんとは違い、本多くんは口元に薄い笑みを浮かべていた。

まるで……楽しんでいるみたいに。



「今日の連中は全員西高だったし……中島に調べてもらおうかな」


「どうせ雑魚だろ。名前分かるヤツいたか?」


「それがほとんど思い出せなくて。かろうじてわかったのは山本くらい。最後まで知らないふりしてテキトウに片したけど」


まるであたしなんて見えていないように、どんどん話が進んでいく。