暗黒王子と危ない夜



遠くから地響きに似た低い音が聞こえてきたかと思えば、だんだんと近づいてきて。

やがてそれはエンジン音だとわかる。

道を曲がってきた大きなバイクのライトに照らされて、眩しさに目が眩んだ。


じっと目を凝らせば、ヘルメットを外した相手と視線が交わった。


──椎葉 三成くん、だ。


迎えにくるとは聞いてたけど、まさかバイクで現れるなんて……。



「いきなり呼び出して悪い」

「べつに。暇だったし」



黒で統一された私服。
首元には銀色のネックレスが光っている。

髪も派手に遊ばせていて、学校で見るよりも一段と存在感を放っていた。


言葉も忘れてまじまじと見つめてしまう。