暗黒王子と危ない夜



「本多くん、」

心臓の音を誤魔化すようにして声をかければ

「うん?」

と、涼し気な瞳があたしを覗き込んだ。



話すことなんて特に何にも考えていなかったから、内心どうしようという焦りでいっぱいになる。


「えっと……椎葉くんと、ほんと、仲いいよね」


出てきたのは、そんなあたりさわりのない言葉。

本多くんは小さく笑う。



「うん。三成はおれと対等に接してくれるよ」