「……なあ、アリシア」

「?」

「あの歌を、歌ってくれないか?」

唐突にそうお願いされ、困惑する。

ランスの前で、私が!?

歌うのを躊躇ってしまうが、ランスの真剣な表情を前に断ることができなかった。


「……下手って言わないでね」

「そんなこと言うものか。頼む、久しぶりに聞きたいんだ」



恥ずかしさを押し隠し、私はゆっくりと歌い始めた。






青き空に 純白の鳥達が舞う

祝福の鐘鳴り響き 神はふたりに微笑みかける

振り向くな 恐れるな
  
真実の愛が 道を照らす
   
その先に 輝く未来が待っている

信じる心 それこそが 全て