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そしてやってきたのは校舎裏だった。


誰にも聞かれずに会話をする場所といえばここしかない。


あたしはアンミたちに気絶させられたときの事を思い出し、軽く身震いをした。


「いきなり呼び出したりなんかして、ごめん」


意外にも丁寧にそう言って頭を下げる２人。


どうやらあたしを攻撃する気はないようだ。


「別に大丈夫だけど、話ってなに？」


そう聞くと、２人は同時に頭をあげて真剣な表情であたしを見た。


まさか告白なんてことはないと思うけれど、晃紀の告白を思い出してつい心臓が高鳴ってしまった。


「頼む。晃紀と付き合うのをやめてくれ」


登の言葉にあたしは目を見開いた。


「え……？」


「芽衣が輝紀の彼女になんてなったら、次はきっと俺たちがイジメのターゲットにされる」


涼太が震える声でそう言った。


そしてようやく納得できた。


なんだ、そういう事か。


あたしがクラスカースト上位者と付き合う事で、自分の立場が最下位まで転落してしまう事を恐れているのだ。