泣きながら、そんな事ばかりを考えていた。


考えすぎと泣きすぎのせいで、頭が痛い。


寝不足っていうこともあるかもしれないけれど、今から眠る気にもなれなかった。


とりあえず顔を洗わなきゃ。


途端に、廊下に冷たい空気が立ち込めていてあたしは身震いをした。


朝方っていっても、これはちょっと寒すぎなんじゃない?


そう思いながら階段を下りて行く。


すると玄関のドアが開けられていることに気が付いた。


冷気はここから入り込んできていたみたいだ。


こんな時間に誰が外にいるの?


そう思っていると、話し声が聞えて来てあたしは足音を殺した。


階段の上の方からそっと玄関の外を確認する。


そこに立っていたのはサオお姉ちゃんだ。


サオお姉ちゃんは相変わらず身なりを整えた状態で、玄関の外で誰かと話をしている。


もしかして新聞配達の人かな?


サオお姉ちゃんの相手ってどんな人だろう?