早乙女凛子とホラーゲーム

「食わせろ!」




ゾンビと化した私が、他のゾンビたちと同じように、人間の肉を欲っするだけの存在となって、私に近づいてきていた。




私はそんなもう一人の自分を見つめ、赤い木刀を握りしめると、後ずさりを止め、赤い木刀を中段に構えた。




〈 戦わなくちゃ……。

たとえ倒さなくちゃならない相手が、もう一人の自分でも。

私には、絶対にこのビルの最上階に行かなくちゃならない理由がある。

私はこの最悪の世界『ゾンビ街』を終わらせるの! 〉




姿、格好は私でも、そこにいるのはただのゾンビだと、私は自分に言い聞かせた。




だから私は、ためらわずにこの赤い木刀で、もう一人の私を殴りつける。




ここでもう一人の私を倒さなくちゃ、私がゾンビになってしまうから……。




この醜い姿が、私になってしまうから……。