早乙女凛子とホラーゲーム

「よくもやってくれたな……」




蒼太が無事だったことの余韻に浸る間もなく、死神先生が立ち上がり、私の方に目を向けた。




「私は希望を捨てずに、必死に戦うお前らが憎い!

未来を捨てないお前らが憎い!」




死神先生は、憎しみと怨念を黄色く濁った目にみなぎらせ、私の方に近づいていた。




「『ゾンビ街』は、絶望が支配する街……。

お前らは、そんな『ゾンビ街』を絶望を抱えながら、さ迷い歩け!」




そう叫んで迫りくる死神先生に、私はすかさず拳銃を向けた。




拳銃に残された銃弾は、あと一発。




でも、私はその最後の一発の銃弾を放つことに迷いはなかった。




死神先生は、死者を蘇らせ、この『ゾンビ街』に絶望をもたらした張本人。




私は血が流れる両手で、拳銃をしっかりとにぎりしめ、死神先生の頭めがけて、最後の銃弾を発砲した。