早乙女凛子とホラーゲーム

「さよなら、お嬢さん。

健闘を祈るよ。

せいぜい、もがき、苦しみ、『ゾンビ街』のミッションを楽しんでくれたまえ」




高藤は最後にそう言うと、私の前から姿を消した。




もしかしたら、高藤は私たちの知らない何かを知っているのかもしれない。




だとしたら、その謎って、いったい何?




私はそのことが気になって、高藤が話した言葉を記憶を頼りに辿っていた。




でもそのとき、ゾンビたちのおぞましいうめき声が聞こえてきて、私は我に返って、後ろを振り向いた。




私が振り向いたその先には、火炎放射機で必死にゾンビたちと戦う蒼太と、炎に包まれながら私たちに向かってくるゾンビの群れがいた。




そうだ。

私は悩んでばかりいないで、前に進まなきゃいけないんだ。




立ち止まってたら、永遠にビルの最上階にはたどり着けない。




「凛子、逃げるぞ!」




蒼太のその叫び声に、私は大きな声で応えていた。