早乙女凛子とホラーゲーム

私たちが全力でセンタービルの主階段を上っていくと、またセンタービル内に無機質な声の放送が流れた。




『センタービル五階で、主階段がなくなります。

プレイヤーは、気をつけて下さい。

センタービル五階で主階段がなくなります。

プレイヤーは気をつけて下さい』




センタービル内に響く放送を聞きながら、私はその放送内容にドキドキしていた。




主階段がなくなるって、どういうこと?




主階段がなくなったら、私たちはどうやって屋上に行けばいいのだろう?




私は不安な思いで階段を上りながら蒼太に目を向けると、私と蒼太の目が合った。




私はそのとき、言葉を交わさずとも目を見ただけで、蒼太の気持ちが伝わってきた。




凛子、心配するな。

オレが凛子を守ってやるって……。




私たちが主階段で五階まで駆け上がっていくと、階段がそこで途切れ、代わりにそこには鉛色の鉄の扉があった。




私たちはそのドアの前で息を切らしながら立ち止まり、戸惑いながら向かい合った。