力強い蒼太の言葉が頼もしかった。




私は蒼太の言葉に小さくうなづいて、決意を固めた。




不安や恐れからは、何も生まれない。




私はただひたすらに、ミッションクリアのことだけを考えていればいいんだ。




センタービルの最上階にあるサーバーを破壊すること。




私が今、ここにいる理由は、ただそれだけだ。




「ヒッ、ヒッ、ヒッ。

センタービルは99階建てのビルなんだ。

その99階にこの悪夢の世界『ゾンビ街』のサーバーは存在している」




聞きたくもないのに、運転手のゾンビは、私たちに話しかけてくる。




私は拳を固く握り、センタービルを見つめた。




「だけど、あんたらにサーバーを破壊することなんて、できるかな?

センタービルには、絶望が待っているから」




運転手のゾンビは、そう言って、また不気味に笑い出した。




私はその笑い声を聞いているだけで不快だった。




私は早くこの『ゾンビ街』から抜け出したい。




もうゾンビなんて見たくないから。