「凛子、オレたち絶対に生き残ろうな。

リアルな世界に帰ろうな。

海斗や麻美のためにも、絶対に!」




私を抱きしめる蒼太の腕が温かかった。




私は蒼太の腕の中に包まれていると、蒼太に守られているような気がしていた。




ねぇ、蒼太。

私は蒼太が大好きだよ。




だから、私たちは絶対に『ゾンビ街』を抜け出そうね。




私たちなら、絶対にできるから。




私は蒼太を背中に感じながらそう思っていた。




この静かな夜が明ければ、命がけのミッションが私たちを待っている。




でも、私は絶対に負けない。




自分のために、蒼太のために、死んでいった仲間のために。