早乙女凛子とホラーゲーム

「サンキュー、蒼太。

助かったぜ」




海斗はそう言って立ち上がり、蒼太のとなりに並んだ。




「海斗、オレさぁ、怖くて足の震えが止まらないんだ。

オレ、ヤツと戦う自信がないよ。

オレは臆病で、弱虫だ。

こんな肝心なときまで、足が震えて止まらないんだ……」




「蒼太は強いさ。

蒼太はオレを助けてくれた。

他の人にはできないことだぜ!」




「ゾンビに襲われいるのが、海斗だったから……。

オレ、海斗を助けたくて……」




蒼太が殴った男のゾンビは、不自然な動きで再び立ち上がり、海斗と蒼太に顔を向けた。




「食わせろ!」




ヤツの頭を吹き飛ばさなくては、ヤツは動くことを止めない。




もう死んでいるくせに、本能だけで人間に襲いかかってくるおぞましいゾンビが、私は怖かった。




〈 蒼太、海斗、お願いだから無事でいて。

私たちはみんなで、この悪夢から抜け出すの。

私たちは、ゾンビになんかならないわ! 〉