「ミッション2クリア。

ミッション2クリア。

ミッション2クリア

ミッション2クリア……」




倉庫内に響く機械的な放送の声を聞いて、私はやっと自分の状況を理解していた。




私たちは、助かったんだ。




私たちはまだ、ドリーム社に負けてない。




私がそう思って、安堵のため息をついたとき、私たちがいる空間が急に歪み始め、
私と蒼太は再び今朝出てきた木造の小さな家の椅子の上に移動していた。




「お帰りなさい。

お二人さん」




そう言って、私たちに話しかけてきたのは、以前にもこの場所で会った小柄な三十代女性の長野美紗だ。




私は美紗の顔を見て、ホッとしたけど、
私たちがここに再び来たってことは、私たちがまだ『ゾンビ街』にいるってことだ。




〈 『ゾンビ街』には、ミッション3が待ってる 〉




私はそのことに気づき、やるせなさから、強く拳を握りしめた。