早乙女凛子とホラーゲーム

「凛子、オレたちだけでもリアルな世界に帰るぞ!」




そう叫んだ蒼太の声を聞いて、私は蒼太が泣いているのがわかった。




本当は蒼太だってつらいんだ。




でも、私たちは前を向かなくちゃ。




海斗のためにも、麻美や瑞穂や雄大、その他死んでいった仲間たちのためにも……。




「うわぁぁぁ!」





蒼太がそう叫んで、目の前の棚にある蘇りの薬が入った瓶を機関銃で叩き落とした。




たくさんの瓶が勢いよくコンクリートの床に落ち、音を立てて割れていく。




私もやらなくちゃ……。




蘇りの薬があるから、起きなくても良かった悲劇が次から次へと起きるんだ。




私たちは、二度とゾンビが生まれないように、この薬を破棄しなくちゃ……。




私はそう自分に言い聞かせて、機関銃を振りかぶった。




そして、自分が抱える怒りや悲しみを全部ぶつけるかのように、目の前にある蘇りの薬をなぎ倒した。