私たちはミッションをクリアするために、スマホの地図を見ながら浅田先生の倉庫にやってきた。




その倉庫があったのは、木々が生い茂る森の中。




私は、その古い倉庫のたたずまいに、何となく不気味さを感じていた。




「ここが死神ヤローの倉庫だな」




「ちょっと不気味な建物だね」




「不気味な建物かもしれないけど、私たちはこの倉庫に入って、蘇りの薬をすべて破棄しなくちゃいけないよ。

それができなくちゃ、私たちはこの世界から抜け出すことができないから」




「怖くても、前に進むしかないんですね」




「そうよ、雄大。

ミッションをクリアできなかったら、どのみち私たちは、ゾンビたちのエサになるの。

タイムリミットも迫っているし、迷っている暇はないよ」




「それじゃ、行こうぜ」




海斗はそう言って、みんなの方に顔を向けた。




「蘇りの薬さえ破棄すれば、もうゾンビは生まれないんだ。

オレたちが、『ゾンビ街』に漂う不幸の連鎖を断ち切ってやろうぜ。

死者は、絶対に蘇っちゃいけないんだ」