早乙女凛子とホラーゲーム

「おのれ、人間!」




白髪のゾンビは階段にひれ伏したままの体勢で、憎しみに燃えた瞳を海斗に向けた。




「何の権利があって、お前らはオレたちの希望を奪うんだ」




そう言って、立ち上がった白髪のゾンビは不気味で、私は思わず身震いした。




「海斗、白髪のゾンビの後ろからも、ゾンビたちが来てるよ!」




蒼太の叫び声に私たちの周りの空気は張りつめた。




「チクショー。

こいつの他に、また三体か」




「機関銃が撃てない状況で、四体のゾンビには勝てないよ」




「勝てないって言っちまったら、全部が終わりだぜ。

ミッション2もクリアして、オレたちはドリーム社にざまぁみろって、言ってやろうぜ!」




海斗が精一杯の強がりを言ったとき、雄大がフラフラになりながら、ようやく最上階に上がってきた。




「ゼー、ゼー。

り、凛子さん。

僕、来ましたよ。

さ、最上階まで……」




大粒の汗を流して、息を切らしている雄大は、本当にカッコ悪いと私は思う。




でも今は、そんなカッコ悪い雄大も、私たちの大切な仲間だ。




「そんなに息を切らしてさ、体力不足にもほどがあるよ。

リアルな世界に戻ったら、毎日、トレーニングだからね」




「り、凛子さん……。

それはないよ……」



「雄大、最上階の
窓ガラスを壊して、そこからダイナマイトで工場の設備を吹き飛ばせ!」




海斗は迫りくるゾンビたちに後ずさりしながら、雄大に向かって叫んでいた。