早乙女凛子とホラーゲーム

「おい、運転手!

早く車を走らせろよ!

このままじゃ、ゾンビに囲まれちまう!」




バスのフロントガラスに、ゾンビが一体、また一体とへばりついてきて、腐敗した醜い顔で私たちを見ていた。




私はゾンビたちのそのおぞましい顔を見ていると、吐き気がした。




もし、ゾンビたちが持っているウイルスに感染してしまったならば、
自分たちまであんな醜い姿になってしまうのだ。




バスの中に、ゾンビたちのうめき声が聞こえてきた。




「食わせろ!」

「食わせろ!」

「食わせろ!」




バスを取り囲んでいるどのゾンビも地を這うような低く不気味な声で、
物欲しそうな顔で私たちを見つめ、同じセリフを繰り返している。




しだいにバスを取り囲むゾンビが増えてきて、私たちに緊張が走った。