凛子、海斗、蒼太の三人は、機関銃を乱射しながら、ゾンビが溢れかえる南側の階段を上っていった。




三人の銃弾がゾンビの頭部に命中する度に、階段には動けなくなったゾンビが横たわっていく。




私たちはその横たわっているゾンビたちを踏み越え、麻美と瑞穂がいるはずの五階に向かっていた。




「チクショー、ここには何体のゾンビがいるんだよ!」




「蒼太、弱音を吐かないでよ。

男らしくないよ」




「ケンカしてる場合じゃないぞ!

早くしないと、麻美と瑞穂が危ない。

絶対に、二人を救うんだ!」




海斗はそう言うと、先頭をきって、階段を上っていった。




「海斗も麻美のことになると、ムキになるよな」




「海斗は麻美のことが好きなのよ」




「やっぱりそうだよな」




「当たり前でしょ。

見ればわかるよ」




私たちは迫りくるゾンビたちに臆することなく、階段を上っていった。




大切な仲間たちを助けるために。