「和真さんが命がけで助けてくれたから、オレたちは生きていられるんだぜ。

だからオレたちは、ここから逃げなきゃならないんだ。

そうしなきゃ、和真さんの死が無駄になるから……」




蒼太は泣きながら、海斗の言葉にうなずいた。




「海斗、『ゾンビ街』って、本当に最低だよ。

大切な仲間が、ゾンビたちの餌食になってさ。

何でドリーム社は、こんな最悪なソフトを開発したのかな?

海斗、オレはドリーム社が許せないよ。

絶対に許せないよ……」




海斗と蒼太は、胸が引き裂かれるような思いで、この場を去った。




二人は『ゾンビ街』の世界を抜け出すために、解毒剤倉庫へと走り出していた。