海斗、蒼太、和真の三人は、ゾンビたちの輪の中で、必死にゾンビたちと戦っていた。




でも、次から次へと現れるゾンビたちを相手に、いつも強気な海斗が弱音を吐いた。




「こいつら、いくら倒しても全然減らねぇよ。

このままじゃ、オレたちが殺られちまうぜ」




「オレたちの銃声が、ヤツらを呼び寄せているんだ。

だから、ヤツらの数は減らないんだよ」




「チクショー。

こんなんじゃ、ゾンビたちの輪を突破できねぇぜ」




海斗がそう言ったとき、蒼太は自分が持っている機関銃から、急に銃弾が出なくなって、青ざめた。




「こんなときに、弾ぎれなんて……」




『ゾンビ街』で支給される機関銃の銃弾の数は、二百発。




その二百発がなくなると、十分間、機関銃が撃てなくなる。




蒼太は、急にゾンビたちと戦う手段がなくなり、呆然とその場に立ち尽くした。