麻美の言葉に私の胸が痛んだ。




もしも私が、このゾンビたちの群れに囲まれたなら、私は絶対に助からない。




そんなリスクを思えば、私の決意は揺らいでしまう。




だから私は、あえて自分に迫り来るリスクから目をそむけた。




今、私が瑞穂のためにできることは、ゾンビたちを引きつけることだ。




私は迫りくるゾンビたちに怯えながらも、一歩も引かない覚悟で、麻美たちに叫んでいた。




「いいから、早く行って!

ずっとここにいられたら、足手まといだよ。

私は大丈夫!

私は誰よりも、強いから!」




麻美と瑞穂は、私のその言葉にためらいながらも走り去った。




私は一人でゾンビたちの前に取り残され、本当は不安な気持ちでいっぱいだった。




ゾンビたちがヨダレを垂れ流し、おぞましい顔で、私に叫んだ。




「食わせろ!」




私はゾンビたちのその声に怯え、後ずさりしながら、必死に機関銃を撃っていた。