早乙女凛子とホラーゲーム

「以上で『ゾンビ街』の説明を終わらせてもらいます。

まだおわかりにならないことがございましたら、皆さまにお渡ししたスマホにQ&A機能がついています。

ぜひ、それをご利用下さい。

それでは皆さま、当社の新作『ゾンビ街』の世界をお楽しみに下さい」




「おい、待てよ高藤!」




海斗が怒りに任せて、怒鳴り声を上げた。




「こんな説明で満足できるかよ。

オレたちは命がけのゲームをしにきたわけじゃないんだ。

ただ、ドリーム社の新作を体験しにきただけなんだよ!」




海斗がそう言って、高藤につかみかかろうとしたとき、高藤の姿が急に歪み出して、夜の暗闇の中に吸い込まれていった。




「……どうしよう。

高藤さん、消えちゃったよ……」




麻美が青ざめた顔で、声を震わせながらそう言った。




「これって、もしかして本当にヤバくないか?

もしもオレたちが、この世界の中でゾンビに襲われて、ウイルスに感染したら、オレたちは二度と元の世界に戻れないってことだろ?」




蒼太も予期していなかった事態に、思わず声が上ずった。




「チクショー!

オレたちは、ドリーム社に騙されたんだ。

何がモニターのバイトだよ。

五万円くらいで、命をかけられるかよ!」




海斗は怒り狂って、怒鳴り声を上げていた。