早乙女凛子とホラーゲーム

「蒼太、大丈夫か?」




機関銃を撃ち終えたばかりの海斗が、蒼太に声をかけた。




さっきまで蒼太を襲っていたゾンビは、頭を撃ち抜かれ、床に倒れて動かなくなっていた。




私は蒼太が心配で、無意識のうちに蒼太の方へ走っていた。




私は今にも泣きそうになりながら、蒼太の前に立ち、蒼太を怒鳴った。




「蒼太、どうしてすぐに撃たないの?

ためらって、いい人ぶるなんて、蒼太はズルイよ。

ためらってみても、ゾンビを助ける方法なんてないんだよ!」




私はそれ以上、蒼太と話していたら、泣いてしまいそうで、蒼太から目をそらした。




蒼太が簡単に、蘇ったばかりのゾンビを撃てるような男だったら、私はきっと蒼太を好きになっていない。




でも私は、蒼太が無抵抗で襲われるのを見て、心が切り裂かれるみたいに苦しかった。




優しい蒼太が好きなのに、私は蒼太にゾンビを撃って欲しかった。




私の気持ちは矛盾している。




だけど、私は本当にそう思っていた。