早乙女凛子とホラーゲーム

〈 浅田先生、息子を蘇らせて下さい。

息子は私の生き甲斐です。

私は息子がいないと生きていけないんです 〉




そう言って涙ぐんでいた女性の顔が、蒼太の頭の中をよぎった。




死んだ息子を蘇らせたい。




そう願った母親は、それが悲劇の始まりとも知らずに、息子をゾンビとして蘇らせた。




大切な人を蘇らせたいって気持ちは、蒼太にも理解できた。




たとえどんな形であっても、もう一度、話したい人がいる。




もう一度、会って、一緒にいたい人がいる。




〈 もしもオレがこのゾンビを撃ったら、悲しむ人がいる…… 〉




蒼太はそう思うと、機関銃の引き金を引けずにいた。




〈 オレはそれでも、このゾンビを撃つべきなのか?

オレはそれで、後悔しないか? 〉




「食わせろ!」




若い男のゾンビはそう叫んで、蒼太に襲いかかった。