浅田先生の声がこの部屋にも響き渡った瞬間、蘇ったばかりのゾンビたちが、私たちに目を向けた。




私は、私たちをじっと見ているゾンビたちを見ていると、ゾンビたちの心の声が聞こえてくるような気がした。




〈 ヤツらは、『ゾンビ街』のプレイヤーだ。

ヤツらをウイルス感染させないと、自分たちは知性を失う。

ヤツらをこの部屋から逃がすな! 〉




「死神ヤローが蘇らせたゾンビたちが、オレたちを見てるぜ」




「浅田先生の話を聞いて、私たちをターゲットにしたんだわ」




「どうにかして、この部屋を出なくちゃ。

私たちはこんなところで、ゾンビになんてなりたくない!」




私がそう言ったあとに、私の背後から不気味なうめき声が聞こえてきた。




「食わせろ!」




私はその声にドキリとして、後ろを振り返った。