私たちは蘇りの薬を破棄するべく、ゾンビたちが働く工場を目指した。




奇跡の部落のほとんどは、草も生えていない広野で、
その広野に家がぽつりぽつりと立っており、
その家には知性を持ったゾンビが住んでいた。




ゾンビたちは私たちを見つけると、私たちをじっと見つめ、私たちに襲いかかる機会をうかがっていた。




でも知性を持ったゾンビは、私たちが所持している機関銃を見ると、警戒心を強め、容易に私たちを襲ってはこなかった。




「ゾンビたちの視線を感じると、不気味ね」




麻美は怯えながら、そうつぶやいた。




「心配はいらないぜ。

ヤツら知性を持ったゾンビは、機関銃の威力を知っている。

だから、簡単にはオレたちを襲ってこないさ」




「そうとは限らないわ。

ヤツらは知性を持っているから、私たちに気づかれないように、背後からゆっくりと近づいてきて、襲ってくるかもしれないよ」




「あり得る話だな」




「私、そんなことを考えたら、怖いです……」




瑞穂が怯えながら、そう言ったとき、瑞穂の肩を誰かがポンと叩いた。