早乙女凛子とホラーゲーム

あと三十分後には、ドリーム社が提供する夢の世界で、私はみんなと顔をあわせる。




みんなは今、どんな気持ちで『ゾンビ街』の世界に入っていこうとしているのだろう?




私は『ゾンビ街』のパッケージのイラストを見つめながら、自分がゾンビに襲われることを想像していた。




〈 私がゾンビに襲われたとき、私はどうすればいいのかしら?

逃げるべきなの?

それとも戦うの? 〉




私が不安な気持ちになったとき、私の頭の中に蒼太の顔が思い浮かんだ。




〈 私がピンチのときに、蒼太は私を助けてくれるかしら?

でも蒼太って、頼りないからな……。

もしかしたら、私を助けてる余裕なんてないかも…… 〉




私は何かある度に、蒼太の顔を頭の中に思い浮かべてしまう。




長い黒髪、優しいけど鋭い目、シャープな輪郭、薄い唇。




蒼太はイケメンだけど、優しすぎて、頼りない。




蒼太って、本当に怒ることがあるのかしら?




蒼太って……、

蒼太って……。