早乙女凛子とホラーゲーム

蒼太が指差した場所には、うずくまっている何かがいた。




それは人間なのか、ゾンビなのか、暗がりのせいで、私にはわからなかった。




〈 もしかして、あそこにいるのはゾンビ?

でも、この建物の半径三百メートルには、ゾンビが入ってこれないはず。

だったら、あれは人間なの? 〉




だけど、あれが人間だとしたら、どうしてあんな場所でうずくまっているのだろう?




私は蒼太の肩を揺すって、蒼太に話しかけた。




「蒼太、あそこに行ってみよう。

あれはきっと『ゾンビ街』のプレイヤーよ」




「マジかよ、凛子。

ゾンビだったら、どうするんだよ」




「大丈夫よ。

あそこはこの建物の半径、三百メートル以内の場所だから。

あそこにゾンビは、いないはずよ」




私はそう言って、立ち上がると、怖がっている蒼太の手を引っ張った。