早乙女凛子とホラーゲーム

「間に合うかなぁ?」




蒼太が不安そうにポツリとつぶやいた。




「蒼太はどうして、いつも弱気なの?

間に合うよ。

絶対に!」




「凛子はいつも前向きでいいよね。

私は怖いわ」




「凛子は強がってるだけだぜ。

凛子は口だけで、ビビりなんだ」




エレベーターは、急スピードで上昇を続けていた。




私は口には出さなかったけど、怖くて膝がカタカタと震えていた。




一分でもいい、いや三十秒でもいいから時間が欲しい。




今まで私が無駄にしてきた膨大な時間のひとかけらを今、このときに返して欲しい。




時間よ、どうか止まって下さい。




ほんの少しだけでいいから……。