早乙女凛子とホラーゲーム

私はエレベーターから降りていく蒼太の背中に叫んでいた。




「どうして降りるのよ!

間に合わなくなるかもしれないのよ!」




「そんなことオレの勝手だろ。

いいから行けよ!」




蒼太は振り向くと、怒った顔で私に怒鳴った。




私はそんな蒼汰を見て、胸が苦しくなった。




蒼太は普段、怒ることなんてない。




蒼汰はいつも優しくて、おとなしくて、本を読んでいて……。




私はそんな蒼太が大好きだ。




私はそんな蒼太と、いつだって一緒にいたいと思う。




私は蒼太の怒った顔を見つめながら、衝動的にエレベーターを降りていた。




そして、私に続いて麻美も……。




私たち四人がエレベーターを降りたあとに、エレベーターの扉は、私たちの目の前で、ゆっくりと閉まっていった。




そして、私たち四人が見守る中、『ゾンビ街』のプレイヤーたちを乗せたエレベーターは、
最上階を目指して上昇していった。




私はその光景を心臓が止まるような思いで見ていた。




私たちはもう二度と、リアルな世界には帰れないかもしれないから。