早乙女凛子とホラーゲーム

その場にいる『ゾンビ街』のプレイヤー全員が、目的地のビルに向かって走り出した。




私たち以外の『ゾンビ街』のプレイヤーたちも、この二時間、恐ろしい体験をしてきたと私は思う。




ゾンビたちは、突然現れ、群れをなし、『ゾンビ街』のプレイヤーたちに襲いかかってくる。




ゾンビにちょっとでも噛まれてしまったならば、自分も醜いゾンビになってしまう恐怖。




機関銃を撃ち続ければ、弾切れになり、ゾンビたちと戦う手段すらなくしてまう。




どこのビルを探しても、ドリーム社のロゴ入りの機械は見つからず、
時間ばかりが過ぎていくことに
みんなが絶望を感じていたかもしれない。




でも、そんな恐怖もやっと終わりを告げる。




私たちは、ようやくドリーム社のロゴ入りの機械のありかがわかったから。




私たちは、ビルの中に走り込み、最上階を目指すためにエレベーターにゾロゾロと乗り込んだ。




そして、エレベーターに乗った『ゾンビ街』のプレイヤーの人数が十二人になったとき、
エレベーター内に重量オーバーを知らせるブザーが鳴った。




私はそのとき、ゾッとして息をのんだ。




誰かがエレベーターから降りなければ、このエレベーターはずっとこのまま、動くことはない。




タイムリミットが迫っているこの状況で、エレベーターを降りたいと思う人は誰もいない。




エレベーターのブザーが鳴り響く中、私たちは黙り混み、
私たちの時間が止まってしまった。




エレベーターが動くことのない数秒の時間が、ものすごく貴重で、もったいと私は思い、焦っていた。




でもそのとき、海斗が急にエレベーターから降りてみんなに言った。