私が全力で廊下を走って、廊下の突き当たりで後ろを振り返ったとき、
まだ私のずっと後ろの方で、
竜也は私を追いかけ、フラフラと走っていた。




竜也はもう、私が誰であるのかもわからずに、人間を食う本能のままに、私を追ってきている。




人間を食うこと以外に、興味をなくしてしまった竜也を見ると、私はつらくて、竜也から目を背けた。




私は廊下の角を曲がり、また全力で走り続けた。




仲間たちと、この『ゾンビ街』を抜け出すために。