早乙女凛子とホラーゲーム

竜也は背が高く、金髪の坊主頭で、本来ならば人気のある高校生かもしれなかった。




もしもこの『ゾンビ街』でウイルスをもらわずに、普通に生活をしていたら、
竜也は夢を叶えて、幸せになれていたかもしれなかった。




でも、竜也の夢は、ドリーム社が開発したソフト『ゾンビ街』のせいで、終わってしまった。




ウイルスに感染した竜也は、もうこの『ゾンビ街』からは出られない。




「オレ、ずっと生きていたいけど、今すぐ死にたいんだ。

スゲー矛盾してるだろ?」




竜也はそう言って、哀願するような顔で私を見ていた。




「あんた、オレを殺してくれよ。

その機関銃でさ。

オレがまだ正気なうちに!」




私は泣きじゃくっている竜也の頬に、思いっきり平手打ちをした。




部屋の中に、バチンという乾いた音が響く。




私は右手に、ジンジンと痛みを感じながら、竜也に向かって叫んでいた。