早乙女凛子とホラーゲーム

「サンキュー、蒼太。

助かったよ」




若い男のゾンビから逃れた海斗が、興奮気味にそう言った。




「海斗、早く逃げよう。

ゾンビたちは音を聞きつけて集まってくるから」




蒼太がそう言うと、海斗は怯える麻美を強く抱き寄せて、麻美に話かけた。




「麻美、怖かったか?

でも、もう大丈夫だぜ。

麻美にはオレたちがいるから……」




海斗と蒼太が殴ったゾンビたちが、再びフラフラと立ち上がって、海斗に迫った。




「食わせろ!」




顔の肉がそげ落ちたおぞましい顔が、海斗に近づく。




すると海斗は、近くにあった椅子を手に取り、その椅子で若い男のゾンビの顔を思いっきり叩いた。




「気持ち悪いんだよ!

このゾンビヤロー!

お前はそこで、一生寝てろ!」




海斗は顔を叩かれて倒れたゾンビに捨てゼリフを吐いて、蒼太たちとその場を離れた。