早乙女凛子とホラーゲーム

「そう言えば、麻美は?」




海斗がそう言ったとき、私の心臓が、ドクンと跳ねた。




私は自分が助かることに必死で、麻美を助けている余裕がなかった。




麻美はまだ、あのゾンビの群れの近くにいる。




もしも麻美が、あのゾンビの群れに囲まれたなら、麻美はきっと助からない。




私は蒼太と海斗に顔を向け、焦りながら叫んでいた。




「麻美はまだ、さっきのゾンビの群れの近くにいるわ。

麻美が危ない……。

私たち、麻美を助けなくちゃ」




「凛子、本当かよ!

すぐに麻美を助けに行こうぜ!

場所はどこだ?

教えてくれ!」




さっきまで穏やかだった海斗が、急に顔つきを険しくして、私を問い詰めた。




「さっき私がゾンビに囲まれていた近くの部屋よ。

麻美はそこで、身を隠してる。

でも、麻美は見つかっちゃうかもしれない。

ゾンビたちは、人間の呼吸に反応するから」




私がそう言い終わるのを待たずに、海斗がゾンビの群れがいる方に走り出した。




私はそんな仲間思いな海斗に胸が苦しくなっていた。