私たちは、このビルの10階まで下りてきた。




それなのに、ドリーム社のロゴ入りの機械は見つからなかった。




そして、どういうわけか、私たちはこのビルで、一度もゾンビに会わなかった。




私はそのことを不思議に思い、逆に警戒心を強めていた。




〈 ここは『ゾンビ街』よ。

ゾンビがいない方が不自然なの。

だから油断しちゃダメ。

油断すれば、不意をつかれるわ。

私たちには、その一瞬の出来事が命取りだから 〉




私は警戒しながら、部屋のドアをそっと開けた。




そして私は薄暗い部屋の中で、何かがいるのに気づき、それに目を向けた。




するとそこには、人間を食おうとして、人間に群がっている三体のゾンビがいて、
それを見た私は、ドキリとして息をのんだ。