早乙女凛子とホラーゲーム

私はまた、さっきまでと同じように、ビルにある部屋の一つ一つをそっと開けて、部屋の中を見てまわった。




早くドリーム社のロゴ入りの機械を見つけないと、タイムリミットが来てしまう。




私たちがミッションをクリアしないままに、タイムリミットが来てしまうことは、
私たちの未来が終わることを意味している。




私が人間を食べることにしか興味がないゾンビに姿を変えて、
永遠に『ゾンビ街』をさ迷うことになるなら、
それは生きていることになんてならない。




私はいつだって、早乙女凛子として生きていたい。




私の夢はカリスマ美容師になること。




私は私に会いにくるたくさんのお客さんの髪を切りたい。




そしてお客さんをきれいにしてあげて、そのお客さんを幸せにしてあげたい。




仕事が終わり家に着いたら、私は自分が好きな癒し系のグッズに囲まれて過ごしたい。




私は、うさぴょんが好きだし、アニメのフィギアも好き、それにスマホの恋愛ゲーム。




考えれば考えるほど、私の理想は溢れてくる。




それに、私が大人になったら、素敵な旦那さんも欲しい。




優しくて、背が高くて、わがままな私を受け入れてくれるそんな人が……。




私がそんなことを考えると、私の頭の中に蒼太の顔が思い浮かんだ。




そのとき、私の胸はキュンとしめつけられる。




私は一人の人を思い続ける。




私の中で大切な男性は、蒼太だけだ。