私たちが最初に入ったビルには、ドリーム社のロゴ入りの機械はなかった。




私たちが最初のビルを探しまわっただけで、三十分以上の時間が過ぎてしまっている。




スマホの画面に映る『ゾンビ街』の地図の赤い丸が指し示す場所には、何十棟ビルがあるだろう。




そのことを冷静になって考えると、
私たちがドリーム社のロゴ入りの機械を見つけることは、非常に困難なことだと私は気づく。




私たちは、ビルの入口で立ち尽くし、顔を見合わせていた。




私たちは絶望的な今の状況の中で、自分たちが生き残る方法を必死になって考えていた。