海斗が先頭になって、バスの入口の方へ歩き始めた。




私たちはまだ『ゾンビ街』という世界をほとんど知らない。




この『ゾンビ街』の世界には、どんな恐怖と危険が潜んでいるのだろう?




〈 どんなに怖くても、私は逃げない 〉




私はバスの入口をくぐって、地面に足をついたときに決意した。




〈 この『ゾンビ街』の世界は恐怖との戦いよ。

ドリーム社はそんな風に、この『ゾンビ街』の世界を作っているはずだから。

だけど私は、この『ゾンビ街』に屈しない。

私はドリーム社なんかに負けないわ! 〉




「時間制限は二時間ね」




「急いで近くのビルから探していこうぜ」




「オレたちは、四人で行動しよう。

一人は危険だよ。

この街には、たくさんのゾンビが潜んでるはずだから」




「みんな、行きましょう。

私たちなら、見つけられるわ。

絶対に!」




私たちは助け合うことを心に誓い、三十階建てのビルに入っていった。