早乙女凛子とホラーゲーム

〈 遅刻しちゃう。

遅刻しちゃう。

遅刻しちゃう! 〉




私がそう思って、全力で走りながら、学校の校門をくぐったとき、
同じタイミングで幼なじみの成瀬蒼太が校門をくぐった。




「蒼太も寝坊?

どうせ蒼太はハッピードリームのせいで寝坊したんでしょ?」


「ウッセーな。

そう言う凛子も、ハッピードリームだろ?」


「私は違うわよ!

私は蒼太と違って、リアルが充実してるの!」


「本当かよ?

わがまま凛子に男なんて、できないだろ?」


「あら、蒼太。

知らないの?

じつは私、モテモテなんだから」


「見栄はるなよ。

そんなの嘘だ!」


「本当だよ。

蒼太は知らないんだ?」


「凛子、いいから早く走れよ。

遅刻するぞ」


蒼太はそう言って、私を置き去りにして、私の前を走っていった。