早乙女凛子とホラーゲーム

「蒼太、モタモタしてられないよ。

早くリアルな世界に帰るんだから」




「わかってるよ。

急ごうぜ」




「本当にわかってる?

蒼太は草食系のおっとり男子なんだから」




私はそう言うと、蒼太より先にこの広い部屋の中を歩き始めた。




この部屋はまるで、オフィスビルの一室みたいだ。




机や棚が並んでいて、仕切り板で区切られている。




移動して仕切り板の向こう側に行かないと、この部屋の全部を調べられない。




〈 急がなきゃ 〉




私はそう思って、懸命に走っていた。




〈 時間は私を待ってくれないから 〉