早乙女凛子とホラーゲーム

私は希望を失いかけているこの一瞬のうちに、たくさんの過去を思い出していた。




学校でみんなと仲良く話をしていたこと。




海斗のサッカーの練習を見にいったこと。




麻美と一緒にスマホの乙女ゲームをしていたこと。




図書室で本を読んでいる蒼太を気にかけていたこと。




お父さんやお母さんと一緒に食べた夕食。




癒し系グッズに囲まれた私の部屋。




みんなでホラードリームに参加することを決めたあのとき。




ドリームメイカーのソフト『ゾンビ街』を起動させたあの日の夜。




私たちはいつも最高の時間を求めて生きていたはずなのに、なぜだかこんな結末が待っていた。




いくつもある選択肢のうち、どれを選ぶのが正解なんだろう?




それって、本当に難しい。




その答えさえわかっていたら、私たちはこんなことにはならなかったのに……。