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少し無理やりだったけれど、これで楓先輩と大雅を切り取ることができる!


そう思ったあたしはいてもたってもいられなくなって、グラウンドを後にした。


早足で正門を抜けたところで立ちどまる。


「先輩たちってほんとバカなんだから」


アプリを立ち上げながらそう呟いた時だった。


「バカはお前だろ」


そんな声がしたと同時に、背中に痛みが走りあたしはそのままコンクリートに両手をついていた。


一瞬なにが起こったのか理解できなくて、手から落ちて行ったスマホを見つめた。


「さっきの写真で何するつもりかなぁ?」


その声にようやく振り返ると、そこにはサナ先輩とリカ先輩の姿があった。


あたしはサッと青ざめる。


なんでこの2人がここにいるの!?


勢いよく立ち上がり、転がっているスマホを握りしめる。


「せ、先輩たち、サッカーの練習始まっちゃいますよ?」


「サッカーなんてあたしたち興味ないし」


「そうそう、大雅君だっけ? あの子はちょっといいなーと思うけど、楓みたいにストーカーするほどじゃないし?」


そう言い、2人は声を上げて笑う。