「……ん?」
水瀬くんがくわえたストローの先から、吹かれなかった液がアスファルトに落ちる。
驚いたのか、目をパチクリさせて。
沈んで浸って心を整理させたいのを水瀬くんが邪魔するなら、それを逆手に取ろうと思ったんだ。
水瀬くんといたら気がまぎれるんじゃないかって。
ハルくんを思い出さなくて済む時間があるならなんでもいい。
あたしを、笑顔に出来る……?
「それってもしかして、デートのお誘い?」
シャボン玉を元に戻し、水瀬くんは身を乗り出した。
デ、デートっ!?
……そんなつもりは全くありませんけど。
ちょっとカッコいいからって自意識過剰なのかな。
それには無視して返事を待っていると。



